迷キャン《最終話 ふり返り》

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《最終話 ふり返り》

●シナリオ、セッション情報
開催日:2021.12/11


開催場所:カードボックス高槻市大阪府高槻市北園町19-12切目ビル4F)


GM:あさひ


PL/PC:
国王PL/“死人に口なしの”エルリック
(男性/19歳/国王/祓魔師/11LV)

神官PL/“一を聴いて十を知る”ダイス
(女性/21歳/神官/衛視/11LV)

騎士PL/“蛇の道は蛇の”クスクス
(女性/15歳/騎士/剣闘士/11LV)

ニンジャPL/“湯上がりは親でも惚れる”アサガオ
(女性/16歳/ニンジャ/迷宮職人/11LV)

大臣PL/“赤頭巾”リーフ
(女性/?歳/大臣/商人/11LV)


シナリオ名:召喚鍵の回転扉


今回予告:
全ての“キー”を揃えた未来ダンジョン公社。
最後の戦いに向け、仲間たちが集う。

ーーこの戦いで、全てが終わる。

籠手を付けた拳を握る。
しかし、エルリックには不思議と恐怖や不安といった感情はなかった。
それは、今まで共に戦って来た仲間が、民が、国があるから。

ーーこれは終わりではない。始まり、なのだ。

鍵の洞窟の扉へと手を掛ける。
未来ダンジョン公社が、掴み取るものとは、いったい。

迷宮キングダム キャンペーン・最終話
『召喚鍵の回転扉』

扉の先に待つものは、希望の光か、絶望の闇かーー。

 

●あらすじ
最後の戦いに向け、仲間たちが集う。
リーフの風貌のため、多少の諍いはあったものの、未来ダンジョン公社の一行は、鍵の洞窟へ向けて出発する。

鍵の洞窟の中には黑き水(ディープウォーター)が流れ込んでいた跡があったものの、今はその禍々しさすら感じ取ることはなかった。
ダンジョンの中心と思しき場所には、巨大な魔法陣とそこに突き刺すように巨大な鍵が立っていた。
魔法陣から三本の光の道、筋のようなものが延びており、それぞれ“運の間”、“力の間”、“知恵/知識の間”と三つの部屋に通じているようだった。
各部屋はそれぞれ別の異世界と通じており、その異世界から魔力が供給されているようになっており、“運の間”、“力の間”と、次々と異世界にある魔法陣を破壊して行く一行。しかし、“ 知恵/知識の間”ではリーフとザムンズが共に過ごした未来迷宮工業の風景が写し出される。

ザムンズの心のどこかに、まだあの時のことを思う気持ちがーー

複雑な感情が入り乱れるリーフは、糸筋の涙を流す。それをすぐに拭うと、他の者にはわからぬように、魔法陣を破壊。その場をあとにするのだった。

そして、大鍵の刺さった魔法陣の間へと戻って来た一行。意を決し、その鍵を破壊する。
その瞬間、天井からヘドロのような黑き水が垂れて来たかと思うと、それは天井いっぱいに広がり、そこから一匹の竜が落ちて来る。

「キサマらかぁぁぁあ!我の邪魔をしようと言うのは!!!」

怒り狂ったザムンズは、その勢いのまま、未来ダンジョン公社に襲い掛かる。しかしその姿はドラゴンと呼べるものではなかった。リーフの知るドラゴンはそこにはおらず、ヘドロのような黑き水が滴り落ちるとともに肉が垂れ、骨のみとなったまさに“骨龍”は、狂気に駆られるのみであった。
供給が絶たれたはずの黑き水が、ザムンズに力を与えるのみならず、未来ダンジョン公社の力を削ぐ。これをエルリックが振るう華瑋剣(けいそうど)が浄化。しかし、その濃さからか、華瑋剣は使えなくなってしまう。
“輝く者”に持ち換えたエルリックは、ザムンズへと向き直る。その瞬間、ダイスの放った“魔弾”がザムンズに炸裂する。

今よ!エルリック
ーーこれで、終わらせる!!!

息の合った“連携攻撃”により、エルリックの秘技“狼牙”がザムンズへと届く。
しかし、ザムンズはその剣を掴み、傷つくのを顧みず、エルリックを抑え込もうとする。
無理かと思われたその時、彼を支える者がいる。それはナルニア。いや、ナルニアが、未来ダンジョン公社の民が、今まで会って来たみんなが、エルリックの背中を押す。
無いはずの力が湧いて来る。
一歩前に踏み込む。
剣を押し返す。
ザムンズが驚愕の表情を浮かべる。
エルリックが叫ぶ。
そして、ザムンズの体が砕け散る。
どういう仕掛けか、骨のみで繋がっていたザムンズの体が、ガラガラと音を立ててバラバラになって行く。その落ちた骨は、まるでガラスが砕け散るが如く、粉々になって行くのだった。

落ちた龍の頭蓋骨が風に揺れる。何かを喋るように口元が動いたかと思うと、リーフはそれを見つめ、そしてーー。

全てが終わった。
砕け散った骨は、吹くはずのない風がさらい、消え去った。まるで端から何もなかったかのように。皆が我を取り戻し、喜びを分かち合った時、リーフはいなくなっていた。

未来ダンジョン公社の一行は、鍵の洞窟の後にし、自国へと帰還する。
この、鍵谷階域から脅威は去ったのだ。
しかし、これは終わりではない。未来ダンジョン公社の戦いは、生活は、冒険はこれからも続く。
彼らが進む道は、楽なものばかりではないだろう。もしかすると、ザムンズよりも大きな脅威が現れるかもしれない。だが、彼らは進むことが出来るだろう。それは、彼らが手と手を取り、共に戦うということを知ったから。
彼らの、未来ダンジョン公社の行く末に、幸多からんことを!


迷宮キングダムキャンペーン
『召喚鍵の回転扉』
〜完〜

 

●感想
終わった……終わっちゃいました!
雑に始めた本キャンペーンですが、当初の予定を大きく変更し、計10回、王国レベル7のキャラクターレベル11になるまで続きました!
データをガチでやるってのをコンセプトに、既存、と言っても旧版のキャンペーンシナリオを使ってのスタートとなった今回。まー、既存のものから大きく外れ、ほぼほぼオリジナルのシナリオとなりました(笑)
既存のキャンペーンシナリオが、広大な周辺階域から好きなマップに潜るというスタイルのもの。序盤は、既存のマップを使ってのセッションだったのですが、レベルが上がるにつれ調整が必要になり、予定よりも話数がかかったりと、なんやかんや足して行って、こんな出来栄えとなりました(笑)
その中で、GM含む全員が驚いたのがキャラクターレベル。キャンペーンのキーアイテムである“鍵”を手に入れると、キャラクターのレベルキャップが1レベル外れる(1レベル上がる)というものでしたが、それを加味しても、王国レベルが7にまでなるとは誰も想定しておらず、基本ルールブックに載っていないレベルに到達しちゃいました。苦笑
GMとしては、ここまでやり切った(最長でもある?)キャンペーンは初と言えます。途中、キャラクターの強さがわからず、ダンジョン作成に苦労するセッションもありましたが、後半はアドレナリン出まくりで、ダンジョン作成が楽しくてしょうがなかった!何より、参加してくれたPLの皆様が真剣に悩んでくれたらからこそですが、高レベル迷宮キングダムセッションのデータバランスをしっかり取れるGMという狭い括りで言うと、今この時は、全世界で10本の指に入るという自信があったほどです(笑)
あと、個人的にはTRPGかどうかわからないネタ(行動学や盤外戦闘)が多かったのもツボでした。上手いプレイヤー同士ならでは駆け引きが発生しており、やっぱこの面子でやってよかたなーと、しみじみ思ったり。
つわけで!参加して頂きました皆様について。

・ゲスト
1回だけの参加でしたが、久しぶりにプレイ出来て楽しかったです。昔より上手くなった評判だったのが謎ですが(笑)、とにかく早くコッチに戻って来て、キャンペーンにちゃんと参加して下さい(笑)

・大臣PL
参加回数的には少なかったですが、NPCとしてちょくちょくリーフは顔を出しており、存在感がありました。リーフという立ち位置の構成や、GMが悩んだザムンズ、深人のクルネリウスの設定は、大臣PLさんのアドバイスがバッチリ効いていました。ただまあ、いくら言っても、大臣PLさんの凄さは、今キャンペーンで1番ダイス運を持っていたこと。……他のセッションでは、4D6でファンブルしないで下さいよ!w

・ニンジャPL
GMが1番ルールブックを読んでいた自負がありますが、それでもサプリにまで手を伸ばし、データを把握していたのは、流石の一言。何のトラップを置くかの盤外戦闘(LINE)については、当分超えられることがないネタ(楽しさ)だったと思います。次に迷宮キングダムやる時には、もう1セット、カードを刷っておいた下さーい(笑)

・騎士PL
データガチガチの本キャンペーンにおいて、データがあまり得意でない騎士PLさんに参加して頂きました。これは、ロールプレイ喚起の目的だったのですが、まー想像以上でした。やっぱレベルが違うと思わせてくれるロール量、振り、そして拾って自分の物に引き込めるパワーは、天下一品。終盤では、データについても積極的に発言、質問して下さり、大変助かりました。次はGMをお願いします!

・神官PL
縁の下の力。この言葉はあなたのためにありました(笑)。派手さは少なかったですが、要所要所しっかりと締めるロール、データと最後までにらめっこし、GMが救われたこと数知れず(笑)。PLだけでなく、GMも助けられていました。前回のあさひGMキャンペーンでは主役。今回はサブと来ましたので、次は俺にPLをさせてくれぇぇぇえ!(笑)

・国王PL
本当に主役でした。PLもPC。国王PLが人間的に成長していく、TRPGが上手くなって行くことが感じ取れてよかったし、何よりそれを補佐?手助け?一緒に上手くなって行くような感覚は、今のキミとでなければ感じられなかったでしょう。まだまだ失礼なガキなので(笑)、説教することも多いと思いますが、国王PLが居てくれて、“俺がやりたい”キャンペーンになったと思います。ありがとう。

……こんなトコロで。
名残り惜しいですが、本キャンペーンはここまでとなります。迷宮キングダムのない日常が考えられないほど、どっぷりとプレイできました。また、毎週GMやるとか狂気の沙汰。学生以来のことでしたが、苦じゃなかったです。
いつかまた、このようなキャンペーンができることを祈りつつ、締めたいと思います。
以上、お疲れ様でした。

 

※お願い
このふり返り記事のコメントに、参加者の方は感想を書いてくれるとありがたいです。汗