迷キャン《第8話 ふり返り》

《第8話 ふり返り》

●シナリオ、セッション情報
開催日:2021.12/4


開催場所:ファイブプラザ/高槻南スクエア(高槻市城北町2丁目4-1)


GM:あさひ


PL/PC:
国王PL/“死人に口なしの”エルリック
(男性/19歳/国王/祓魔師/11LV)

神官PL/“一を聴いて十を知る”ダイス
(女性/21歳/神官/衛視/11LV)

ゲスト/“大概大帝”グレイト
(男性/24歳/国王/アイドル/12LV)


シナリオ名:ザ・ダブル(2人の国王)


今回予告:
アリオックに華瑋剣の調整を頼む際、黑き水について相談するエルリック。「水源地が無理なら、鍵の洞窟に流れ込むギリギリのところで浄化してはどうか」との提案をアリオックから受ける。
一方ダイスは、情報収集を行なっていた尖兵より、あくた河よりの流れがグランアルファポリスを通り、鍵の洞窟へと流れ込んでいるとの報告を受けていた。さらに、その勢いが増し、他の土地に影響を及ぼしているとも……。
時を同じくして、グランアルファポリスでは、黑き水(ディープウォーター)がさらに国土を浸水するという事態に見舞われていた。サキョウの力で抑え込んでいたものの、黑き水には迷宮法律(ダンジョン・ロゥ)が効かず、これ以上の対応は難しい。

「もうこの地を捨てるしかないのか。」
そう考えた国王“大概大帝”グレイトの元に、救いの手が差し伸べられる。果たして信用してよいものか(掴んでよいのか)思案するグレイトだったが、その者を見、その者の言葉を聞き、その手をーー。

迷宮キングダム キャンペーン・第8話
『ザ・ダブル(2人の国王)』

扉の先に待つものは、希望の光か、絶望の闇かーー。


●あらすじ
華瑋剣(けいそうど)を調整してもらうため、アリオックに会いに行くエルリック
調整の際、アリオックがその昔『BAR 魔神様』に行ったことがあることや、華瑋剣への耐性は妖精王の血脈が関係していることを知る。また、クルネリウスと黑き水(ディープウォーター)のことを話すと、
「水源地が無理ならば、鍵の洞窟へと流れ込むギリギリで浄化するというのはどうじゃゼ?」
とのアドバイスをもらう。

ダイスは頭を悩ませていた。
というのも、黑き水の流れを調べるために派遣していた尖兵から、黑き水の勢いが増しているとの報告を受けたからである。
流れはグランアルファポリスから鍵の洞窟に流れ込んでいるらしく、その周辺の土地が黑き水によって浸食された、とも。
そんなダイスの元に、エルリックが意気揚々とやって来る。あまりの温度差に一瞬言葉を失うダイスだったが、エルリックの顔を、いや、代表の、幼馴染の顔を見、悩んでいても仕方ないと前を向く。
そして未来ダンジョン公社の一行は、グランアルファポリスへと出発するのだった。


一方その頃。グランアルファポリスでは、国王“大概大帝”グレイトの元に、天守閣が黑き水の浸食を受けているとの報告があり、これの対処に迫られていた。
結果としては、天守閣は封印。さらに国土を失うことになる。

……力及ばず、申し訳ありません。

沈痛な面持ちでそう言うサキョウに対し、気丈に振る舞い、声を掛けるグレイトであったが、もう時間が無いことは明確である。

この地を捨てるべきかーー

そんな考えが頭をよぎったその時、未来ダンジョン公社の一団が、城門の前までやって来ているとの連絡が入る。

これは好機か窮地か。

一団を通すように伝え、グレイトは城門へと目を向ける。そして、未来ダンジョン公社を見定めることにした。


入城した未来ダンジョン公社の一行は、巨大な空間に広がる城下町の風景に、目を奪われていた。
自国とは異なる部屋や通路、人々の姿に驚くも(全て純和風。時代劇のよう)、何よりも目に付くのは痩せこけ、虚な目をした者たちが、コチラに敵意にも似た視線を、態度を取っていること。
迷宮変動により階域を移動し、さらには黑き水の浸食を受けた国のしんどさ、悲惨さが見て取れる。
その時、1人の子どもがエルリックの前に倒れ込んで来る。咄嗟にそれを受け止めるエルリック。親は子どもを庇うも、礼も言わず、怯えるばかり。仕方ないかと思った瞬間、ありがとう!と、その子が大きな声でお礼を言う。今は悲惨な状況でも、この階域で生き、同じ言葉を話す、同じ人間なのだとエルリックは確信する。
また、別の子どもがダイスに食べ物をねだる。ダイスは氷砂糖を渡し、それを見た子どもたちが群がる。エルリックは静止せず、未来ダンジョン公社は食料の一部を人々に配るのだった。


グレイトが待つ本殿への到着が遅れたことを謝罪するエルリック。一部始終を見ていたグレイトは、これを制す。
2国間での円卓会議が開始され、エルリックは黑き水を浄化し、ザムンズをともに倒そうと、投げ掛ける。サキョウは浄化の力の真偽も含め、慎重になるべきだと提言するも、グレイトは首を横に振る。
「目を見れば、その者思いはわかる!」
手を差出し、ともに戦うことを快諾するグレイト。その手を取るエルリックは、自分と違う国王を見、その器の大きさ圧倒されそうになるも、強く握り返し、微笑むのだった。


天守閣の封印を解き、黑き水の発生源を探す一行。途中、黑き水に浸された民や、それから逃れ生き残っていた民たちを発見しながら進む。
狙い通り、早期に発生源へと辿り着き、華瑋剣をその中心に突き立てる!すると黑き水は浄化され、全て真水へと変わり、流れて行くのだった。

ほっとしたのも束の間、さらに奥から女性の悲鳴が聞こえる。その元へと向かうと、“織姫”コトコがおり、グランアルファポリスの崩れた外壁から外の様子を伺っていた。
「一緒に駆け落ちして来たカレが、私を逃すために巨大な深人たちと戦って……カレを、“牽牛星”アルタイルを助けて下さい!」
崩れた外壁からグランアルファポリスの外に出ると、膝を屈したアルタイルと、その前にはエビ、タコ、カメの深人。さらにその奥には、“闇エルフの”クルネリウスの姿を発見する。
「おやおや。これはこれは。皆様お揃いで。……よくもやってくれたナァ!」
黑き水の浄化に気づいたクルネリウスが、一行の後を追いかけて来たようである。
「皆様と間違って、この方を殺ってしまうところでしたよぉ。……もう邪魔だ、殺れ。」
表情をコロコロと変えながら、しかし確固たる殺意と怒りを持ったクルネリウスが襲いかかってくる。
一度は撤退した敵であったが、力を付け、気持ちの合わさった一行に、負ける道理など無かった。
ダイスの魔弾が敵の足を止め、エルリックの音断ちの剣が一掃。足掻くクルネリウスの攻撃も、嗚呼、無常とばかりに、グレイトが制してしまう。
戦いは一瞬で終わり、その輝かしい姿に、グレイトは目を細める。

ーーこれが若さか。

瞬き消えてしまうかもしれない星の欠片のよつな光。そんな危うさなど吹き飛ばすほどの、まさに“真の星”というものの光のような明るさ、それを未来ダンジョン公社に、エルリックに感じたグレイトは、自国へと帰る。
そして、その時紡がれたお話、冒険譚こそが、それから永きに渡って語り継がれる、グランアルファポリスと未来ダンジョン公社の歴史の1ページとなるだった。

 

●感想
予定記事にも書いていましたが、今回はゲストさんが久しぶりのオフセということもあり、色々と気を使ってセッションに臨みました(笑)
結果としては、コチラの想定を上回る活躍で、大変楽しませて頂きました!
データもかなり特殊で、モンスタースキルの『魅了』を使うというものだったのですが、その演出もカッコ良く、GMが作った運用ガイドになかった芸能スキルの使用も完璧で、データとロールの双方から活躍してくれていました(^^)

ただ、惜しむらくは、シナリオタイトルがミスリードを生んでしまったこと。
『ザ・ダブル(2人の国王)』としたことからPLに、ダブル主人公や対立構造という先入感が生まれ、PC間のロールに戸惑いがあったようです。
ゲストさんからは全てを受け入れる大きな器を持ったキャラにしようと思うと、GMはセッション前に報告を受けていました。しかし、今回予告からもわかる通り、元々GMは対立構造になることを想定しており、今回予告を読んだ国王PL、神官PLさんもこれに引っ張られてしまったために、絡み方がわからなくなり、関係性を深めるようなロールが少なくなってしまったようでした。
PLがGMの意図を読み取ってくれた分、GMがフォローできたなぁ……とかとか。
とは言え、全くグレイトとエルリック、ダイスの間にロールがなかったわけでなく、最終戦闘では、グレイトからエルリックにバトンを渡すような上手い演出も見れ、キレイにまとまっていたと重います。

データ的には、前回逃げ帰った舎利蟹司令、悪心喰らい、先見玳瑁の深人三人衆プラス、クルネリウスとの再戦。
国王PL謹製の魔弾コンボにより、1ラウンドで敵を一掃。グレイトに特に行動をさせることすらできませんでした。苦笑
ただ、これは『魔弾』スキルを打ち消さなかったGMのミスであり、これを引き起こした原因は、当初想定していたPLのデータ外、つまり潜在能力からのコンボだったためです。
潜在能力の数も増え、ある一定狙ってスキルを取れるようになってきました。GMから提示されたデータをちゃんと読み取れるかという“詰め将棋”はもちろん、GMもPLのデータを読み取らなくては、一瞬で負ける事態になってきました。
……いやー、ようやく、このレベルに到達して来ましたねぇ!(喜
GMも本気で行きますので、最終回は、よろしくお願いします( ̄ー ̄)ニヤリッ

こんなところで。
以上、お疲れ様でした〜

 

●次回に向けて
最・終・回!!!
最終回です!
頭はフルで使ってもらうよう、データ(シナリオ)は鋭意制作中です。
ただ、プロローグとかでのシーン演出とかは全く考えておりません!(笑)
まだ共に会ったことの無いPCもいますので(え)、“なんか上手くやってもらって”、鍵の洞窟に潜って下さい!(シーンは丸投げ)
とは言え、ザムンズに関する演出やロールは考えていますので、まさに物語りを締め括る最終回として、最後を一緒に楽しみましょう(^^)

最後に。
毎回言っとりますが、飲み会は参加する前提でGMは考えておりますので、参加しない場合は事前に一言お願いします。
飲み会の座席は、いつでも押さえておきますよー(笑)

 

※お願い
このふり返り記事のコメントに、参加者の方は感想を書いてくれるとありがたいです。汗